倫理学

美意識とは

一般社団法人プロポーザルヘアデザイナーズ協会 代表理事の藤本玄です。

今回からPHAの代表理事としてさまざまな視点からブログを配信して行きたいと思いますが、ブログの内容としては美意識と言う広大なテーマで書いて行きます。

この美意識ですがウィキペディアで引いてみると美意識とは、人が美しいと感じる心の働き。

または、美に関する意識。美に対する感覚・態度。というのもありますが、これらの説明は読んで字の如しで、これはこれで正論だと思います。

私達が住む地球には多くの国があり、人種があり、宗教観があり、伝統文化の違いもあるので、一概に美意識と言ってもあまりに広大で美意識を一言で語るのは難しいのではないでしょうか?

そこで、私が書く美意識とは日本と人間と言う生命体に絞って書いてみることにしますが、日本の美意識を語るには、さまざまな観点から語る事が必要だと思います。

大きく2つに分けるなら物質的美意識と非物質的である精神的美意識の2つに分類出来るのではないかと言うのが私の意見ですが美意識とは人が人として生きるさま、つまり生き様の全てを指すと私は思います。

その1つである物質的美意識とは、人間ではないいわゆる物から直接感じる美意識であり、もう1つは非物質的美意識です。

つまり、人間の目・耳・鼻・皮膚と言った肉体から感情(脳)伝わる精神的美意識です。

綺麗な花が花びらが散って行くのを見て美しいと感じるのは精神的美意識ですし、目の前にある香水の瓶のデザインが素敵だと思うのが物質的な美意識と書けば両者の違いは分かりやすいと思います。

そして、この2つの美意識を更に2つに分けて美意識を見て行く必要があるのですが、それが伝統文化と現代社会の2つの観点です。

分かりやすく言えば、礼節や立ち振る舞いや作法と言ったものや、物においても全てが伝統文化と現代社会では大きく変わっているという点です。

この区分けの中で美意識を捉えれば、単に人の好き嫌いと言った個人の感情ではない社会性のある美意識とは何か?が鮮明になって来る様に思います。

では、最初に書いてゆく日本の美意識ですが、その前に書いておかなければならない事があったので、まずはそれを書いてみます。

それは、インターネットで美容室でのマナーと言うキーワードを検索してみて1つ驚いた事がありました。

それは、お客様側のマナー違反の1つに美容師にヘアスタイルの注文をする際に使う「お任せします。」と言う言い方はマナー違反と言うものでした。

この検索の結果見つかったどのサイトを見ても同じ様な事が書いてあるのですが、いくら似合うヘアスタイルにしたいからと言っても、お客様側がしっかりと自分のしたいヘアスタイルを決めて美容室に行き、美容師にしっかりして欲しいヘアスタイルを伝えるのが、お客様のマナーだと言うのです・・・・・・・・・・・・・・・・

この記事を見て私は驚きと言うか頭が白くなると言うか、とても妙な気分になってしまいました。

妙な気分と言うのは決して愉快な気分ではなく、不快感と言うかショックと言うか・・・

1つの例えをしてみたいと思いますが、人が病気になって病院に行く時に医師側から「自分の病名をはっきりと私に伝えてくれないのはマナー違反です!」と言われているのと同じに感じるからです。

こういう書き方をすると、いやいや美容室と病院は違うでしょう?と言う方もいらっしゃるとは思いますが、私は同じだと考えてます。

病院に行く目的はただ1つ「今よりも早く健康になりたいから」です。

美容室に行く目的はただ1つ「今よりも少しでも綺麗に見られたい」です。

そして、更に1つ加えるのであれば「今よりもヘアスタイルの手入れが楽で綺麗に見られたい!」からこそ美容室に行く目的なのではないでしょうか?

では、その目的を叶えてあげられるのは誰なのでしょう?

それは私達美容師であり、美容師の使命なのです。

お客様は、ヘアスタイルやヘアデザインの事に関しては素人さんです。

自分にはどんなヘアスタイルが似合っていて、どうすれば今よりも綺麗に見られるのか?は知らないのです。

お客様は、美容師側から、「今日はどうしますか?」とか「今日はどんな印象や感じにしますか?」と聞かれると分かっているから、自分に似合うヘアスタイルがどんなヘアスタイルなのか?分からなくても答えなければいけない・・・と思って美容室に来ているのに・・・・

そんなお客様に向かって自分のイメージをきちんと美容師に伝えないのはマナー違反とは・・・

似合うヘアスタイル 似合うヘアデザイン 今よりも綺麗に見られるヘアスタイル 今よりも手入れが楽にスタイリングできるヘアデザインこれを提案するのが「美容師」なのです。

但し、この私が指し示す所の美容師になるには、今の美容学校や美容室内外での講義の内容では美容師になるには無理があるのです。

その観点から言えば、お客様が自分のヘアスタイルをしっかりと注文しないのはマナー違反だと言うのは、悲しくて辛い事ですが現実なのでしょう・・・・・

1日でも1秒でも早く世の美容師の全てが、お客様に負担をかけない美容師になる様に、このサトリや他の講義の機会を作り、微力ながら継続して尽力して行かなければと思った次第です。

と言う事で、次回では私が好きな精神的美意識について紐解いて参りたいと思いますので、お楽しみに。